【何があっても守り抜け!今回も咽び泣きする 新感染半島 ファイナル・ステージ感想】
何があっても守り抜け!!!
パンデミックが半島を襲ってから4年後。
香港に逃げ延びていた元軍人のジョンソク(カン・ドンウォン)は、
ある任務を遂行するために半島に戻ってくる。
「新感染半島 ファイナル・ステージ」!!!!!
韓国ゾンビ映画の傑作「新感染 ファイナル・エクスプレス」
の続編と聞いたら
ゾンビさながらに劇場までダッシュしますよね!
パンデミックが半島を襲ってから4年後。
香港に逃げ延びていた元軍人のジョンソク(カン・ドンウォン)は、
ある任務を遂行するために半島に戻ってくる。
任務とは、チームを組み制限時間内に大金が積まれたトラックを
回収して半島を脱出すること…。
ゾンビ映画の傑作となった『新感染 ファイナル・エクスプレス』の続編となる
『新感染半島』。
守り抜け!とは前作も今作も共通項。
実はとても泣けるんです!
自分としては号泣というより咽び泣き。
それと、ここでは解説ではなくて感想です。
ネタバレしないように配慮はしているつもりですが、
そこそこ察しがつくかもしれませんがご了承くださいね。
解説だったら秘宝とかYoutubeで解説動画あげている
チャンネルをご参照くださいね。
一見『マッド・マックス(「2」、や 「FURYROAD」 』とか
『AKIRA』あたりを彷彿とさせるシーンがてんこ盛りですですが、
実は家族の大切さを謳ったドラマだと思います。
遡ればいろんなSFアクション系になぞらえてたくさんの方が
いろんな作品を例に出して語られるのだと思いますが、
この作品はデストピアを描いたように見せて
実はどんな境遇でも置かれた場所で家族が揃っていられたなら
それが一番幸せなんだよね、家族愛が何より大切なんだよね~、
と(今の自分にはそのように)謳われて見えた作品です。
ゾンビから救おうにも見捨てるつもりは毛頭ないものの
結果として守りきれなかった、助けてあげられなかった、
生き別れてしまった、見殺しにしてしまった。
自分は愚かだったのか、人が云うように本当に人を見捨てたのか、
そんな葛藤を抱えて行動する。
見捨てた人に今度は自分が助けられて、
ああ、もう、気持ちは苦しい。
自分が償うには?
そこで例の「心を燃やせ」!みたいになったら確かにそう、
それをきっかけに今あるこの現状も変わっていくことにもなっていくかも
しれませんよね。
ゾンビだの、バイオレンスとかそんなテイストもふんだんに織り込みながら、
ちょっとした家族との微笑ましい日常も盛り込む。
なんのかんの云う前にもう誰一人あなたの大事な人を失ってはいけないよね、
とホラーとかガンアクションとかハイパーテクでぶっちぎる
(死後?こう云う?)デスプルーフ仕様のカーチェイスは
そういった要素は枝葉の一つなのではないかと考えてしまいました。
だからもう、ラストの方ではかなりウルっときたまま
ちょっと拳にチカラがこもってしまいました。
ダッシュするゾンビ、もはや基本形
ロメロ系直結のユラユラとスローに動くゾンビ、
それとは反対にガバッと起き上がったと思う間も無く
猛スピードで追いかけてくるダッシュ系。
自分はどちらも好きだし、
こうしたスピード感のある演出や設定も当然アリなんじゃないかと
思っているのですが、全編通してドワ~ッ!と走っているゾンビを
見てしまうと食傷気味になるというか、
走っている車に突っ込んでいってしまうようなゾンビを見ると
流石にそれはないだろう、とちょっとクスリと笑ってしまいます。
ゾンビにも思考があるとした設定の方が面白いですもん。
でもさ、やっぱりゾンビなんかより
人間の方がはるかに怖いよ。
実際そうですよ。
今作の敵はゾンビだけでなく、半島に残った人間たちも敵になる。
人間の狂気の方が何をするかわからない、
そこまでするのかというものが出来ちゃうのが人間なんだよね。
ゾンビが人を襲う怖さは云うまでもないでしょうが、
人が人を襲うなんてトラウマ発生装置そのもの。
トラウマなんて人との関わりが原因であることがほとんどなんだから。
そもそも、えげつなく歯止めのきかない暴力描写が得意な韓国映画、
本作なんてまだまだゆるいレベルかもしれませんが
思わず目をおおってしまいたくなるような刺激に満ちた映像があります。
あの「ホステル」(2006年)を頭の中に連想させてしまうような、
ここにいてはいけない場違い感が呼び戻されます。
ぎゃー。
ゾンビの怖さと違う人との対峙の緊張感がこのドラマを盛り上げてくれます。
本作の悪役、ファン軍曹は人を容赦もなく痛めつけたり、
離れた相手を背中から撃つとバイオレンス野郎です。
ファン軍曹と相対するソ大尉は個室にこもって、
ジョニーウォーカーをガブガブ飲みながら中坊さながらに
グラビア写真にチューしているちょっと弱腰なタイプで、
なんであなたが上官なの?と云う設定。
現場で動いているのはこっちだぜと真っ当なファン軍曹の主張に対して
あれこれはぐらかすソ大尉、この二人の間にある緊張感がピリピリ。
かたや、危機一発のジョンソクを救った少女の母、
ジョンソクは一目で過去を思い出す。
せめてこの子だけでも救ってくれと泣かれたのに見捨てた時の女性。
ジョンソクは告白するも、
思うに打ち明けなければどうにもココロの支えがとれなかったんだろう。
女と対峙している時間のヒリヒリ、キリキリする緊張感、
「うしろめたい気持ちなの?」と銃を渡された後に、
少し安堵する。
ああ、もうこんな人と会うのにもストレスなるなんて大変ですよね。
続編だからと文句を言わない。
レビューを見ているとね、
「この映画だけだったらスコア4.0のゾンビ娯楽映画なのですが、
如何せん、前作が傑作すぎて今作が霞んでしまいました。」
「前作よりも少しB級よりに感じた。勿論ゾンビものなんだけど、」
なんていう個人の感想はいらないよー、
マイナス評価なんてわざわざサイトに投稿しないで欲しいですよね。
これからこの作品を見てみようよ思う人たちの
期待値を下げない心遣いが欲しいですよ。
いちいち前作と比較したり、
過去作と同じような感動を味わいたいなら
いちいち新しいものには触れなくてもいいと思うよ。
制作陣の熱量を感じられないのであれば、それだけのこと。
食事して、まずいだの、美味しくないだの、言ったりしないでしょ。
映画もラストの方になると、前作がどうだの設定がどうだの考えなくなります。
「わたしがいた世界も悪くなかったです」という少女の言葉、
この言葉一つにどれだけの救いと愛があるか。
単なるゾンビが暴れてぎゃーと逃げ惑う映画にならずに
愛のあるドラマにまで立ち上がったと思うけど、どうでしょう?
たまたま、同時期に2020年の大統領選挙では沢山の嘘、
不正、マスコミの偏向報道が横行したり、
国内ではコロナ対策とかいう名目で一般市民の資産を
奪ってしまうという暴挙を政治が行なっています。
悪い意味「ゾンビ=腐敗政治、マスコミ」と云う図式で
世界を俯瞰しているようにも見えます。
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個別には対応できないことが多いですが必ず目を通しており、
今後の発信に活かしてまいります。
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