【介護現場で救急対応できていますか? もしかして骨折したかも!? どう対応する?】

今さらながら、高齢者が転んだ後に
大腿骨を骨折してしまうことに
どうして骨折まで起こしてしまったのだろうと考えていました。


転んだ拍子に足をぶつけたわけでもない、
尻餅をついて坐骨を痛めたというならまだ話が判るがなぜ大腿骨を?
ということで改めて勉強をします。

それには人体骨格とそのメカニズムを知っておかないとならないと
いうこと。新しいカテゴリーを勉強しないとなりません!

 

なぜ病気になるのか、
どういう理由や経緯で怪我をするのか、
こうしたところの理論を小学3年生に伝えられるくらいの知識を
介護職の研修時間を与えて然るべきだよねと思うものです。

大腿骨骨折(だいたいこつこっせつ)とは、
いわゆる“太ももの骨の骨折”を指します。


触ってみると分かりますが、
太ももには太い骨と筋肉が付いています。

特にヒトの場合は上半身を支え、
かつ歩行するのに使う重要な部位です。


もし骨にひびが入ったり折れたりすると、
たいていの場合、痛みがひどくて歩くことができなくなります。


大腿骨の部位には名前がついています。
股関節側(上側)から順に
①大腿骨頭
②大腿骨頚部
③大腿骨転子部および大腿骨転子下
④大腿骨骨幹部などです。

それで、あらためて高齢者が転倒して大腿骨を骨折してしまうのはなぜか? 

その部位に過剰な圧力がかかってしまうことで
骨折を引き起こすということでした。

なので仮に背中から床に着地した転倒であったとしても、
その圧力がどこにかかるのかが確認したいところで
体幹と下肢の位置や方向で怪我の具合も変わってしまうというところらしい。

とりあえずこの解説レポートがわかりやすい!

 

http://plaza.umin.ac.jp/~safeprom/pdf/PaperMAKIKAWA.pdf

 

資料は2013年と若干古いことと、学会誌用のテキストなので読みづらさはあるが
図版1枚でう〜ん、良く分かる。

 

 

転倒や転落後に大腿の付け根に痛みが出現し、
立つことや歩くことができなくなり、下肢を動かすと痛がります。


ただし、ずれの小さい亀裂骨折(いわゆるヒビ)の時は
つかまり立ちや伝い歩き程度なら可能なことがあり、
周囲の見方では「歩けるよね」と判断してしまいがちです。


加えて認知症などがある場合は発見が遅れることがあります。


患者本人では判断が難しい為、ご家族や介護している方が、
患者さんが体を動かした時に痛みで声をあげる、
足を動かしたがらないなどの様子から判断して病院へ受診が必要になる。

さて、例えば介護現場。

 

ご利用者様が転倒しました。
経過観察のためベッドに臥床させました。

 

 

その後、どんな点に気をつけて介護観察が必要だと思いますか。

「介護現場で救急対応できていますか? 
もしかして骨折したかも!? どう対応する?」

 

 

 

・痛みの有無の確認。

まあ、痛みはあって然るべきものと考えてどこがいつから痛むのか、
そこを説明できるようにありたいものです。
認知症を患ってしまうと主訴も明確にわからない、
伝えられないことも多々ありますが、
できるだけ汲み取ってあげられるような対応を心がけたい。


・どのように動かした時に痛みがあるのか、痛みがないのか。

腕を打撲したならどこまでが可動できるのか、
足なら歩けるのか、その他動かした時の苦痛、呼吸苦、圧迫感、
熱感などなどいつもと違うと思うところを見つけていく。


・動作に対して左右差はあるか。

麻痺、疼痛が原因になっているかもしれません。
意外に忘れてしまいがちですが視野もきちんとキープできているか確認してみてください。


・意識、追視、バイタルの確認。

はい、もう基本です。
熱発など予測されます。
高熱とは限らず微熱が長い時間で継続するなど
明らかに普段とは違う様子について観察
してきます。

 

 

・時間経過ごとの観察。コンスタントな巡視、見守り。

目を離していた時間に悪化していた、
下手したら心肺停止だったなんて洒落にもな
りません。
警察介入となってしまいます。

 

・改善の予兆はあるか。

ここで、受信をするかどうかの判断が問われます。
くれぐれも判断を長引かせるようなことはないように。


・顛末を延ばさす、いつまでにどのような判断を下すか。

施設だと、わたしは決められないという人は多々あります。
勤務形態を理由に決められないということはさておき、
自分に権限がないのであれば
「早く医者に連れて行って欲しい」なり
「救急車を呼びましょうか」などの
意見を伝えることくらいはできますよね。


・救急車が到着するまでの準備、情報共有。

そうです、情報、必要とされる人に要領良く的確に行いたいものです。

 


・忘れてならないのは認知症対応

認知症で状況が理解できない方に対して乱暴な言動で接していませんか?
自他とも含めて言動を振りかえって見る必要が常にあります。

 

 

それと、このコロナ禍に必要な確認事項です。

・発熱の有無。
・・
もう何にしても病院に行こうとしても病院側が
簡単に受け付けてくれないこのご時世です。
救急車を要請したとしても発熱を理由に受け付けてくれないとか、
まずはPCR検査が先だという流れがもはやスタンダードになってきています。
わたし個人も救急車の中で病院が決まるまで待機していたというケースも体験しました。

経過観察で、と言われるとそのままでいいと
思われてしまう節があります。


施設などで日常業務の中においては、
たまにちょっと顔を見ているだけなのではないでしょうか。

気づくためには知っておかないとならないこともたくさんあります。


異常を異常と気づけるにはそれこそ経験値も上げていく必要もありますよね。


まさにリアルで学べているという気概を持てたら、
少しは自分のスキルも上がっていくものだと思うよ。

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ご感想や気づき、発見がありましたらこちらまでメッセージをください。
個別には対応できないことが多いですが必ず目を通しており、
今後の発信に活かしてまいります。

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