【介護現場 緊急時に生まれる最高のギフト】

緊急事の介護の中においては今までわたしたちがしてきたことは間違いだったのか!
とちょっと自責の念に囚われてしまいそうなこともあります。

でも、待ってください。
間違いなんてことは一切ありません。

あなたの意見、あなたの存在、あなたの経験、
あなたの思いの全てに真実、価値、ギフトがあります。

対応の仕方をマニュアル的にしか動けず、
かつ自己中心的な判断や指示では貴重な命と時間を奪ってしまうことにもなりかねません。

今この体験を踏まえることで次に活かすことができる、
そんな現場作りを意識するために意識したいこと。

 

 

仕事だから、という見方ではなくてわたしたちは本当に相手を理解していこうとしているのか? 
ちょっと一歩俯瞰して「いざという時に」わたしたちはどうするのかをテーマに考えてみます。

例外なく日頃の介護サービス現場の中で思いがけない事故や急変に遭遇することがあります。
要支援者や要介護者の方々は様々な身体の機能が低下しているために多くの病気を抱えて
おられます。

それらの病気は互いに関連し合っている事が多く、運動機能や嚥下機能、
知覚機能などが低下することにより食事や排泄、入浴のケアを行う時に転倒や誤嚥、
熱傷などの事故や急変が起こる事も予測されます。

そのために介護に携わっている方々は常に緊急事態に
遭遇するとした予測の元に動いています。
 


自分の知識や経験だけでなく才能や特技、
自分だけの個性を自然な形でオープンにできれば、
どんな状況にもわたしなりにという軽さを失わずに対応できますよね。
正直なところ、緊急対応マニュアルなんて役に立ったこともない。
というか見ている暇がない。

 

 

相手の言葉を全て聞いて、たとえ認知症で忘れたことも覚えられないことも
一緒くたになっている発言をも面倒がらずに聞いて、
自分なりに理解してご利用者様に寄り添った方がいいなんて云うと
「キレイごと言ってんじゃない」なんて云われること間違い無いのですが、
それでいいんですよ。

 

綺麗事でいいじゃないですか、突き進んでいきましょうよ。

そこには本質が宿っています。

 

 

わたしの本質、あなたの本質、出来事、仕事、
今日あった事故の本質、
むしろ本質に向き合う勇気はある?

 

 

 

先日骨折事故に見舞われた方。

 


ここから先は前回記事の続きになります。↓

【介護現場での転倒・骨折】

 

実は搬送する救急車の中、SPO2(血液中にどの程度の酸素が含まれているかを示す。)の数値が
80〜84そこそこという低レベル数値だったのですね。
そりゃ、多少知識のある人なら「えーっ!」と思いますよね。

 

こっちも驚き、まさかの酸素3リットルを使って呼吸確保となる。

 

医療や看護、介護に携わる方ならよくご存知の通りです。
SPO2は96~99%が理想的な値ですが、疾患によっては数値が低下、酸欠となります。
代表的なのは、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫、結核などです。

 

 

わたしは夜勤対応でその方が入室、臥床、入眠状態まで目視と声かけにて確認をしています。
就寝前まで普通にしていたと思っていたのに普段からこんなに肺の機能が落ちていたと
いうことだったのねと驚きます。

 

人の身体ってつくづくわかりませんよね。ちょっとした宇宙です。

 

日頃、バイタルは測るとはしてもSPO2までは計ったりすることも
滅多にないから気が付かなかったよね。

 

 

ところで人から「知らないんですか?」という質問に隠された意識、
相手にダメ出しするための正当的な手法となっているようで、

今回のように救急車を要請したとしても救急隊員の質問に答えられず、
取り乱したり泣き出してしまう介護職員も多いと聞きます。

問題はココです。
現場の中で常に「責める人」がいることが問題なんですよ。

何か異変に気づいて報告や通報をしているところに
「対応が遅い」とか「この時にこうしなかったのか」
「なんで、なんで、なんで、、、」と蒸し返す。

知りたい情報を回収できないもどかしさも分かるけど、
それに対してお前(のところ)ダメだなみたいなね、
対応の仕方はどうかとも思うよ。

だから事故報告一つ提出するにも報告者は始末書を
書かされている、罰を受けている気分に落とされるのですよね。

そこまで云うなら全国統一で救急対応シートみたいなのを
導入して活用した方がいいですよね。

 

転倒する前までは元気に歩いていたし、日常的にも呼吸の苦しい様子もなくて、
わたしたちとしても認知症はあれどまだまだ自分でできることは
たくさんあるという認識でしたので、
ストレッチャーの上で酸素マスクを被せられた姿を見てしまうとそこはね、
胸が張り裂けそうになります

 

 

なんて云うものの、一緒にいるご家族の心情を察すると一職員より
遥かに胸を痛めているはずでこちらは言葉もない。
甘いこと言ってんなーと返されてしまいますよね。

 

 

床への座り込み、激しい痛みの訴え、転倒の現場そのものは見ていないにしても
重篤な状態とは察する。そこにも良い一面もあって骨折だけなら時間の経過とともに
改善するリハビリ次第ではさらに健康への意識を高めることもできると期待できますよね。

 

 

でも、医師からは
「今回は骨折よりも…の方が危険なことが分かりました。」と
現在の状況を伝えられて
「今後どう対応していくか、ご家族で気持ちをまとめておいて下さい。」
と締められました。

 

なんだかね。

 

 

余命を宣告されたような印象です。
(個人情報にも繋がりかねないので症状については詳細は避けますね)

 

 

わかってあげられるとするなら、不安や心配事をどこまで自分の身に
置き換えてあげられることができるかということが求められます。

 

 

ただ、うん気持ちわかるよー、というなら誰でも言えます。
そう、誰でも言えたりわかっているということには
表層しか見ていないということに他ならないでしょう。

 

 

認知症の人の不安や心配事をわたしたちプロの専門士がきちんと
認識してできるだけ誰にでもわかる言葉で言語化する。

 

 

全てが同じ視線に立てれば、一つの情報を送るにしても
家族も介護現場の職員も言葉の受け止め方に差異は少なくなるはずでしょうね。

ところで「緊急時マニュアル」と調べれば

いろんな資料PDFや本がたくさん出てきます。

大体、最後の方に再発防止についてとまとめられています。

再発防止…、、、なんだと思いますか? 

介助者側のミスや不手際ならともかく急な身体異常に即座に気づけると
云うことは本当に難しい。

悩んで医師や上長に連絡したところでまずは「様子を見て」と返される。

それで済むならいいけれども、そうとはならない時、
それが上に書いた通りの「今まで何を見てたんだ」という言葉が帰ってくる。

事故一つで対応の経験値が上がるとするなら、
自分なりに携わった事故やヒヤリハットの案件を紙の上でまとめ直したり、
お手本となるような職員の考え方や視点を学んだりすることですね。

怒られないようにする、というのは発想のスタートが間違い。

症例と対応の仕方をセットで学んでいくことができたらとりあえず慌ててパニック、
ということはなくなると思いますよけれども、一つだけ履き違えないで欲しいところがあります。自分が求めて学ぶばかりではなく、自分をお手本にしてくれるようにすると云う見方です。

これは知識の多い、少ないではありません。
ただ単に・・・「今持っているものを分かち合えば良いのです」

想像してください。

あなたは誰に自分だけが知っている情報を単に記録のひとつと
云う次元を超えて素晴らしいギフトを持っている。

 

それを渡してあげられるなら
あなたに出来ることは何でしょうか?

 

 

あちゃー、と思った経験であっても
あなたの現在持っている情報=ギフトを
分かち合うことで新しい世界が開けてきます。

 

「今のあるがままのあなた=最高の価値」

 

あなたの意見、あなたの存在、
あなたの笑顔、あなたの思い。

 

それが最高のギフトでありプレゼントなのです。

 

単に事務的な記録、なんて考えない。

 

ビジネス的にも長期的に成功している人は常にこの考え方を持っています。

 

そして、時間や命、意見、思いを惜しげもなく分かち合います。

 

例えば、あなたが秘密にしたいような恥ずかしい経験がどれほどの人に
勇気と希望を与えるか考えたことはありますか?

 

 

このような自己開示は本当に人に最高の希望を
提供するプレゼントです。

そう思えたら事故報告書なんて怖くない!

 

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ご感想や気づき、発見がありましたらこちらまでメッセージをください。
個別には対応できないことが多いですが必ず目を通しており、
今後の発信に活かしてまいります。

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