【介護 フレイルの日】

 
 フレイル(Frailty)、介護の現場での専門用語のひとつ。
 
 
 
 分かりやすく言うと筋力低下、虚弱という状態です。
 
 
介護系専門職の受験用に覚えさせられる用語のひとつで、
知る限りフレイルという言葉をどうこう扱うような日常はほとんどないのが
わたしの取り巻く介護現場、具体的には有料の施設や特養、グループホームです。
 
 
 
 日本老年医学会(という機関があるのですね)が
2014年に提唱した概念で健康な状態つまり(要支援を含めること)と要介護状態の中間を指し、
身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことであるという。
 
 
 そうか、
介護現場では聞かない言葉だなと思っていたら
要介護になる前の段階を指すのかとあらためて知った。
 
 
 
そもそもこの言葉の受験対策で学んだものだったし。そう、つまり現場では使わない言葉だ。
 
 
 
 
 ともかくもフレイルについて普段から意識して考えてもらうきっかけのためにと
2(フ)0(レ)1(イ)からの語呂合わせて「フレイルの日」なるものが
2月1日に制定されたということだ。

 
 その日に合わせて各分野の専門家が介護予防の講演を行ったりちょっとした運動や脳トレ、
フレイルを引き起こさないための案内をしていくという。
 
 
 
 
 この事って、おお、いいね~と、、、、素直に賛同できますか?
 
 
 
 
 なんか変だなと思うのはわたしだけですかね。
 
 
 
 
 高齢化社会、そもそもは高齢者をそのままの姿で社会に受け入れてこその
意味付けであって虚弱や筋力低下が起こってしまうことを理由にその人の生き方や
ライフスタイルにNGを出すものではない。

 
フレイルを起こさないためにも脚力を向上させる運動をしよう、
有酸素運動を毎日行ってくださいと云う以前に普段運動する意識のない人達に運動しようぜ、
と云ったところで何も変わりはしない。

 わたしたちが運動するための場所や空気はどれだけキレイなのか、
大気が汚染されていたら有酸素運動するたびに体は汚染される。

普段の食生活に至っては保存料、添加物まみれ遺伝子操作されているものばかりだし、
毎日の飲み水だって人の生活においては良質とは云いがたい。

加齢以前に普通に生きているだけで人体には有害なものばかりにまみれて生活しているのがわたしたち。
 
 
 
 
 生活の糧を自然からいただいているという意識もない現代生活では
何もせずとも心身にストレスを与え続けている。
 
 
 
 
 そりゃ、ただでさえ人の体はダメになるよね。
 
 
 
 日常生活の中でさらに運動しない人の身体機能レベルが落ちてしまうのは自己責任でしょう
ともとれるような言い方にも聞こえるし、
年齢を重ねていくことがなんとなく罪悪感を覚えさせるような社会にシフトして
行っているようも思えますがいかがでしょう。
 
 
 
 それを明確にしていることがとりわけ金銭面の問題、とにかく現実はシビアです。
 
 
 
 
 普通の会社員、仕事ができる年齢を過ぎたら
その次は生活保護になるのがスタンダードな世の中になっていきそうだけどね。

 
 お金がどれだけあっても安心出来ない、そんな日本の高齢化社会。
 
 
 
 
 いくら運動したって足腰が弱くもなりもすれば、認知症にもなってしまう。
 
 
 
 
 それもなりたくてなるわけではないし、
今現在の医学のチカラを持ってしても例えばアルツハイマーを
引き起こしてしまうメカニズムは解明されていないのだから
どんな人だっていずれ誰かの手を借りて生活をしていく時が来るのでしょう。
 
 
 
 
 
 ハセガワ式認知症スケールのの長谷川さんでさえ認知症を患ってしまったのだから、明日は我が身。
 
 
 100年設計で人生のプランニングなんて謳われていますけど、
100年生きる時間の中で要介護になってしまう年月は?

 
認知症を患ってしまう年月は?
 
 
こんなことは考えたくはないけれども自分がいつか寝たきりになってしまったら? 
 
 
 
 100年なんて時間単位、あっという間のものでしょう。
 
 
 
 要介護となってしまうことは罪なことなのではなく普通のことで、
あるがままを受け入れてこその社会作りが自然な流れ。
 
 
 
 わたしたちが体操しろ、脳トレしろ、出来なくなったら手伝いますというのは間違い。
 
 
 
 高齢者自身が本当に喜んで実践してくれる日々の楽しみを提供してこそ、
老いも幼いも生き生きと生活していただける環境ができるのだと思うものです。
 
 
 
 
 あなたはどう?

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