【介護 ケアプラン作成時のマインドセット】
昔の職場仲間から「◯◯さま、ご逝去されたよー」なんて情報が流れてくると、
あぁ、あの人がねぇと思うことどなたでもありますよね。
その方と出会った頃はわたしも経験が浅くて自分なりにひたむきにやっていました。
その頃まで時間を遡らせるわけだから、相手だってまだ当然まだまだ自分で自分のことができていたし我が儘放題だったからこちらも何かと振り回されて、意向に沿うことと言いなりになるとの線引きはどうするかとかなどあれこれ議題が上がったものでした。
そういう出会いから今の自分が在るとするなら、本当に教科書にはないことをたくさん学ばせて頂いたのだと感謝の念が生まれてくるものです。
ありがとうございます。
そうした経験を経て今では介護支援専門員としているわけですが、
個人的に新規担当としたケースがいずれもいわゆる困難事例として他の施設やホームでも
「対応できません、なんとかしてよ」的な意味合いで流れて来られて、
わたしが担当するというご縁が増えて来ました。
わたしが特別に何かを提供できたかというとそんなことは全然なくて、
ただ一つずつのことに正面から向き合うことでしたね。
行き着くところはそこにしかないのだと思います。
直近のご新規さまは、在宅での家族介護が困難という事例です。
ADL的にはかなり元気、その分認知症が中度からのやや重めという方なのでご家族も疲弊してしまっているという情報です。
認知症に至っては典型的なケース。
短期記憶の欠落、時間の失認、状況理解が厳しいため、食事やトイレもこちらから介助を付け加えないと進まない。
体力的にはお体もお元気で内服薬も無いことから思いもよらない事故に繋がらないようにしていきたい、とそんな風に一見しました。
夜はきちんと寝てくれるのかなー、寝たら今度はお手洗いはどうするのかなー、
周りのご利用者様とトラブルも無く平穏に過ごせて趣味を楽しむ時間も作れたらいいなとこちらは理想的なことを考えますが、実際に目の当たりにして事前情報とすり合わせると「全然違うじゃん!」なんてことはいつものこと。
むしろ発見したよ、ケアプランの組み立て材料の一つが増えたと思ってありがたく感じています。
そこで意識したいマインドセット。
いわゆる「価値感や正しさの押しつけ」にならないことですよね。
研修や講習会では相手の視点でモノを見ろととかくそうした技術が正しいと伝えられますが、
それは一方通行的な考え方。
支援専門員の提案は御利用者様への正しい正解ではないということをわたしたちは理解しておく必要がある。
ビジネスの世界でも同じく例えられているように、
全てのアイデアは行動してはミスを改めの繰り返しを経て成長として活かすもの。
重度の認知症生活支援などそれこそ理論武装したところで役には立たない。
行動すれば必ずエラーが生まれます。
その失敗やエラーは情報という宝になります。
失敗はわたしたちのやり方の修正点を教えてくれる貴重な機会です。
ケアプランを提示して理解を得られてハンコをついてもらったとしてもそのプランがその方に見合っているとは限らない。
だからこそ認知症対応なるもの、成功法則などには頼らないこと。
参考になるものは数多くあれど自分からの行動や発信を経てから学べたものこそに真の価値があるものですよね。
今日もファイトです!